インタビュー
コミュニケーションを通し、本当の意味で支えることの出来る看護師を目指して
困っている人を支える立場の職業に
私は高校卒業後、小学校教員を目指して教育系の大学に入学しました。子どもと接するのは好きだったのですが、どうしても指導として上手に叱ることができず、自分に教員は向いていないのではと考えるようになりました。
そんな中、教職課程の一環で介護体験をした際に、高齢者の方の役に立てることにとてもやりがいを感じました。自分は教員よりも困っている人を支える立場の職業の方が向いているのではないかと考え、卒業後は介護士として就職しました。
医療的な側面から本当の意味で支える
介護士として有料老人ホームに勤務し、癌の終末期の利用者さんと関わるなかで、もっと医療的な側面も学ばなければ本当の意味で支えることができないのではないかと考え、看護学校へ入学し正看護師免許を取得しました。
その後、看護師としては慢性期の特殊疾患病棟や透析クリニックなどを経験しましたが、療養病棟に勤務していた際、終末期の患者さんで「家に帰りたい」「家族と過ごしたい」と希望される方が多くいらっしゃいました。
しかし、その病院に入院している患者さんは難病を患っている方が多く、自宅での生活が難しい方ばかりでした。タイミングの悪いことに、当時はコロナウイルスも流行しており、終末期になっても面会制限をせざるを得ない状況でした。自宅で最期を迎えることや、ご家族と過ごす事を望みながらも病院で最期を迎える患者さんを見て、少しでもその希望を叶えられるような医療に関わりたいと考えるようになり、ときわの在宅看護師に応募しました。
コミュニケーションを通して患者さんを支える
私が今まで経験した病棟では医療も看護も医療従事者が中心となって方針を決めていることがほとんどでした。しかし、在宅医療では医師、看護師をはじめとした多職種が連携し、患者さんの今までの人生や考えを尊重した医療を提供できるように努めていることが大きな違いだと感じています。
また、ときわには高齢者から小児までさまざまな年代、疾患を持つ患者さんがおり、入職した当初はその多様さに自分がついていけるのだろうか、と不安を感じていました。
しかし、同僚の看護師や医師がとても温かく教えてくれるため、今は日々の仕事を通してさまざまなことを勉強しながら働いています。
私は患者さんとコミュニケーションをとることがとても好きなので、特に、コミュニケーションを通して安心していただけた時や、精神的なフォローができた時にやりがいを感じています。
患者さんやご家族に対するコミュニケーションや接遇、笑顔での対応は、有料老人ホームで勤務していた時から大切にしていました。在宅看護師は医療を提供するだけではなく、患者さんやご家族への印象にも大きく影響を与える存在だと思っているので、常に意識しながら働いています。
将来は自分の経験を教える立場に
現在は看護師として働いていますが、大学では教育について学んできたため、人に何かを教える、ということも好きです。今後、ときわでもっと経験を積み一人前になれたら、新しく入職された方へ指導ができるような存在になりたいと思っています。